2024.06.12

SS400の材料の規格や特徴について

 

 

SS400の記号

SSというのはSteel Structureの頭文字からきたもので、JIS規格における鉄鋼材料の一つであり、一般構造用の鉄鋼材である。SS材のうち、最も使用頻度の高い材料です。

この為、SS材といった場合、SS400のことを意味していることもあります。1994年のJIS改正前にはSS41と呼ばれていました。

SS400材料は単価が安くて市場にもよく出回っている材料であり、形も板材・棒材ともに入手しやすいため、構造用に限らず、機械設備用途をはじめ、多くの分野でコスト面からも使われています。

 

SS400規格

SSのあとにつく400というのはこの材料で保証されなくてはならない最低の引張り強さをMPa(N/mm2)で表記したものです。

規格としては、引張強さが400~510N/mm2のものを言いますが、材料記号の数字部分はSS材の場合、下限の引張強さを示しています。

見ての通り、この引張強さにも幅があるため、最低値の保証はありますが、素材としてはばらつきがあります。

 

SS400の特徴

溶接性については通常は特に問題ありませんが、大きな応力を受けるような構造や厚み(25mm~)のある溶接では、SM材(溶接構造用圧延鋼材)のような溶接に適した鋼材を用います。 炭素量に関してはJIS規格では特に規定はありませんが、約0.15から0.2%前後の炭素量が含まれている低炭素鋼(軟鋼)といえます。

注記:鉄鋼材料、熱処理にて強度(硬度)を高めるにはおおむね0.3%以上の炭素量が必要ですが、SS400 は炭素量が0.2%以下のものが多いため、焼入れ等の熱処理で強度向上を行うことができません。

反面、熱が原因による材料強度(硬度)の変化等を考える必要が無い分、扱いやすい鋼材でもあります。

 

 

 

まとめ:

使用用途:船舶や建築などの構造材などによく使用されます。

また、治具の材料費を抑えたいときなどにも選ばれる材質でもあります。

ただし、炭素や他の金属などの含有割合が非常に低いため錆びやすく、油を事前に塗布・塗装等、防錆処理を行う必要があります。

防錆防止でよく施される処理加工には、黒染め、亜鉛めっき、クロムめっき、ニッケルめっき加工などがあります。

上記のように、腐食対策の表面処理をして使用するのが一般的です。

 

弊社はJIS規格SS400に対して中国規格GB(Q 235) 相当品と対応させて頂きます。

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