2024.08.06 UP

金属加工の仕上げ工程としての「表面処理」|アルマイト処理の基礎から応用まで徹底解説

金属加工における最終工程の一つである「表面処理」は、製品の耐久性や外観、機能性を大きく左右します。
中でもアルミニウム製品に特化した処理法「アルマイト処理(陽極酸化処理)」は、軽量・耐食性・美観性を兼ね備えるため、製造業において欠かせない表面処理技術です。

本記事では、京都機械商事の視点から、アルマイト処理の基礎から応用まで、さらには他の表面処理との比較や、実際の活用事例までを詳しく解説いたします。


目次

  1. 表面処理とは何か?
  2. アルマイト処理とは
  3. アルマイト処理の仕組み(原理)
  4. アルマイト処理の工程と流れ
  5. めっき処理との違い
  6. アルマイト処理の種類と膜厚
  7. アルマイト処理のメリットとデメリット
  8. 京都機械商事の対応力と強み
  9. お問い合わせ・見積りのご案内

1. 表面処理とは何か?

表面処理とは、素材の表面に機能性や耐久性、美観性を付加するために施される処理であり、製造業において製品の品質・寿命を左右する重要な工程です。

代表的な表面処理の種類:

  • アルマイト処理(陽極酸化処理)
  • めっき処理(ニッケル、クロム、亜鉛など)
  • 塗装(粉体塗装・焼付塗装など)
  • 研磨・バフ仕上げ
  • 熱処理(浸炭・窒化など)
  • 化成処理(クロメート処理、リン酸処理など)

表面処理は、耐食性の向上、摩耗防止、導電性/絶縁性の付加、意匠性の強化など、多岐にわたる目的で選択されます。


2. アルマイト処理とは

アルマイト処理(Anodizing)とは、アルミニウムに特化した表面処理方法で、アルミ表面に酸化アルミニウム(Al₂O₃)の皮膜を生成させる陽極酸化処理の一種です。

この酸化皮膜は耐食性や耐摩耗性に優れ、また電気を通さない絶縁性も備えています。
さらに、カラー染色が可能で、装飾性も高く、外装部品やデザインパーツにも用いられます。


3. アルマイト処理の仕組み(原理)

アルマイト処理は以下のような原理で行われます:

  1. アルミ製品を電解液(硫酸など)に浸ける
  2. 製品を陽極(+)に、対極を陰極(−)に接続
  3. 電流を流すと酸素イオンが反応し、酸化皮膜(Al₂O₃)が生成

この皮膜は自然に生成する酸化膜に比べて数十倍厚く、均一で硬く、耐久性・密着性に優れています。


4. アルマイト処理の工程と流れ

アルマイト処理は主に以下の6ステップで行われます:

(1)前処理

  • 脱脂:油分・汚れを除去し、処理の密着性を高める
  • エッチング:アルカリ液で表面を粗化、旧皮膜の除去も兼ねる
  • スマット除去:不純物を酸性液で除去し、下地を整える

(2)アルマイト処理

  • 電解液中で陽極酸化反応を起こし、アルミ表面に酸化皮膜を生成

(3)後処理

  • 封孔処理:酸化皮膜にある微細孔を封じ、耐食性・耐久性を強化
  • 染色処理(オプション):孔に染料を染み込ませて着色
  • 乾燥・検査:最終仕上げと品質チェック

5. めっき処理との違い

比較項目アルマイト処理めっき処理
対象素材アルミニウム限定鉄・銅・真鍮・アルミ等
生成皮膜酸化皮膜(Al₂O₃)金属皮膜(Ni, Zn, Crなど)
処理方式電解液中で陽極酸化金属イオンを陰極に析出
特性耐食性・絶縁性・装飾性導電性・防錆性・硬度強化
色展開カラーアルマイトが可能めっきの種類で決定

6. アルマイト処理の種類と膜厚

種類特徴膜厚(μm)
白アルマイト一般的な無着色処理5~30
黒アルマイト紫外線遮蔽や意匠向け10~30
カラーアルマイト多彩な染色処理10~30
硬質アルマイト耐摩耗・高硬度用途向け5~50

※膜厚は素材・処理条件により変動あり。


7. アルマイト処理のメリットとデメリット

メリット

  • 耐食性の向上:腐食・酸化からの保護
  • 耐摩耗性の向上:硬度が向上し、摩擦やキズに強くなる
  • 絶縁性の確保:電流を遮断する非導電皮膜
  • 熱伝導率の低下:断熱性が必要な機構部品にも最適
  • 装飾性の向上:鮮やかな色調で意匠性をアップ

デメリット

  • 耐熱性が低い:高温環境(100℃以上)では劣化の恐れあり
  • 柔軟性が乏しい:衝撃や曲げにより皮膜が割れやすい
  • 加工後再処理が難しい:皮膜が破損しやすく再処理非推奨

8. 京都機械商事の対応力と強み

京都機械商事では、アルミニウム製品の材料調達から、切削加工、アルマイト処理、最終検査までを一貫対応いたします。

当社の強み:

  • 最小ロット1個から対応
  • 短納期・多品種の加工実績
  • 中国本社との連携による価格競争力
  • 40社以上の協力工場とのネットワーク
  • 日本国内での最終検査で品質保証

製造業における多工程対応が求められる部品調達において、京都機械商事が「表面処理込み」でワンストップ対応いたします。


9. お問い合わせ・見積りのご案内

図面をメールで送っていただくだけで、スピーディーにお見積りをご案内可能です。
アルマイト処理を含む精密部品加工、試作品、量産対応など、あらゆるニーズにお応えいたします。

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