2023.06.23 UP

【徹底解説】切削加工で発生する金属の歪みとは?原因・対策・修正方法までプロが解説|京都機械商事

切削加工における“歪み”は、寸法精度や製品機能に深刻な影響を与える重要課題です。
特に、精密部品製造の現場では「加工後に反りが出る」「図面通りに仕上がらない」といったトラブルが日常的に起こりがちです。

本記事では、金属加工の専門企業である京都機械商事の視点から、

  • 切削加工における歪みの原因
  • 歪みを防ぐための具体的対策
  • 歪みが発生した場合の修正方法
  • 加工工程全体を見直すべきタイミング

などを総合的に解説します。
「切削加工 歪み 原因」「金属加工 変形 対策」などで検索される方に向けた、実践的な内容となっています。


歪みとは何か?|切削加工後に起きる変形の正体

切削加工における「歪み」とは、加工後に金属部品が本来の形状から逸脱して変形してしまう現象です。
わずか数μm(ミクロン)の歪みでも、精密機械や航空・医療分野では大きな不良に直結します。

歪みの代表例:

  • プレートやリング状部品の反り
  • 長尺シャフトの曲がり
  • 薄肉部品のたわみ
  • 組立時に生じる隙間や干渉

歪みが発生する主な原因

1. 素材そのものの性質と内部応力

金属素材には、製造時に蓄積された「残留応力」が内在しており、切削によって応力が解放されると歪みが生じます。
特に以下のような素材・構造は歪みやすい傾向があります。

  • アルミニウム・ステンレスなどの熱影響を受けやすい材料
  • 薄肉や薄板、軽量構造の部品
  • 長尺物、大径円筒、C型・U型形状

▶ 京都機械商事では、図面段階から素材の特性を考慮した設計アドバイスを提供しています。


2. クランプ方法(治具・チャック)による影響

加工中の固定方法が不適切だと、バランスの悪い荷重がワークにかかり、加工後の形状保持が難しくなります

  • 固定力が強すぎる/弱すぎる
  • 治具の形状が合っていない
  • 外周を締めすぎて内径が変形 など

▶ 京都機械商事ではワーク形状に応じた専用治具設計で、固定による歪みを抑制しています。


3. 加工順序や切削条件の問題

加工工程の設計が不適切だと、加工中に応力の偏りが発生し、歪みの原因になります。

  • 仕上げ前に過度な粗加工を行う
  • 内部と外部の順序が逆
  • 冷却不足により熱変形が起きる

▶ 当社のNC技術者が加工プログラム段階から工程順を最適化し、加工時の変形リスクを最小限に抑えています。


4. 設備メンテナンスの不備

意外と見落とされがちなのが、機械精度のズレや刃物の劣化による加工ミスです。
設備の芯ズレや振動も、微小な歪みを引き起こす原因になります。

▶ 京都機械商事では、定期的な設備校正と刃物管理を徹底し、安定した品質を確保しています。


歪みを防ぐための具体的対策

1. 熱処理による応力除去(アニール・サブゼロ処理)

素材内部の応力を除去するには、焼きなましやサブゼロ処理といった熱処理が有効です。
加工前または中間工程に適用することで、後工程での変形リスクを大幅に低減できます。

▶ 京都機械商事では、提携熱処理工場との連携により、焼鈍・調質・サブゼロ処理まで一括対応可能です。


2. 工程設計の見直し

歪みを予防するための工程の工夫:

  • 応力をバランスよく分散させる切削順序
  • 多段階(粗加工→仕上げ)での負荷分散
  • 断続的な切削やクーラント活用による熱変形の抑制

▶ 当社では、工程設計と加工シミュレーションによって歪みリスクを事前に解析し、最適なプロセスを構築します。


3. 公差設定の最適化

設計段階で過度に厳しい公差を設定してしまうと、加工後に許容外の歪みが発生しやすくなります。

▶ 京都機械商事では、お客様の製品用途や機能に応じた現実的な公差設定を支援し、過剰品質や不良発生を防止します。


歪みが発生してしまった場合の修正方法

修正技術の一例:

  • 加熱矯正:金属を再加熱して応力を再調整
  • 冷却矯正:冷却によって収縮を活かして形状修正
  • 機械的圧縮:プレスや治具での再成形
  • 追加切削・仕上げ加工

▶ 修正には熟練オペレーターの判断力と技術力が不可欠です。当社では、再加工・修正加工の実績も多数あります。


歪みを予防するために工程の見直しが必要なケースとは?

  • 異常な不良率の増加(再加工や歩留まり低下)
  • 同一加工条件でもロットごとに品質が不安定
  • 新規材質や設計変更による精度不安

▶ 京都機械商事では、加工前のVE/VA提案や試作評価を通じて、工程の最適化を支援します。


京都機械商事が選ばれる理由|確かな品質と提案力

  • 一貫対応体制:図面受領~素材~加工~表面処理~検査まで対応
  • 歪み抑制に強い加工ノウハウ:工程最適化+専用治具+検査体制
  • 高精度設備&検査機器完備:FANUC・DMG加工機、三次元測定器、粗さ測定機
  • 中日連携の生産体制:日本で技術支援、中国本社でコスト対応。両立可能!

まとめ|切削加工の歪み対策は“設計×工程×技術力”がカギ

金属の歪み対策は、単なる加工技術だけでなく、材料理解・設計提案・工程管理などトータルな視点が不可欠です。

京都機械商事では、「図面通りに仕上がらない」「加工精度が安定しない」といった現場の課題に寄り添いながら、最適な加工ソリューションを提案いたします。


歪みに関するお困りごとはありませんか?

「薄肉加工で反りが出る」
「寸法公差が安定しない」
「精度は欲しいけどコストも抑えたい」

そうした課題がございましたら、ぜひ京都機械商事までお気軽にご相談ください

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