マシニング加工とは│マシニングセンタの種類や特徴を京都機械商事が解説
近年、製造業界では自動化・省人化の流れが急速に進み、工作機械の高機能化も著しく進化しています。
本記事では、マシニング加工の基本から、マシニングセンタの種類や特徴、さらには具体的な加工手順まで詳しくご紹介いたします。
目次
1.マシニング加工とは
2.自動工具交換装置(ATC)とは
(コラム)ステンレスの加工で冷却しすぎると刃物が欠ける?
3.NCフライスとマシニングセンタの違い
4.マシニングセンタの種類と特徴
・立形マシニングセンタ
・横形マシニングセンタ
・門形マシニングセンタ
・5軸マシニングセンタ
5.マシニング加工の流れ
6.まとめ
1.マシニング加工とは
マシニング加工とは、「マシニングセンタ」と呼ばれる数値制御(NC)工作機械を使用し、材料を高精度に切削する加工技術のことです。
JIS(日本工業規格)では、マシニングセンタを「複数の切削加工が可能で、工具を自動交換できるNC工作機械」と定義しています。
フライス加工と同様に、回転する工具が固定された材料を削っていく点が特徴で、自動工具交換装置を搭載していることで、複数の工程を自動で連続的に行うことができます。
2.自動工具交換装置(ATC)とは
マシニングセンタに搭載される「ATC(Automatic Tool Changer)」は、作業工程に応じて必要な工具を自動で交換してくれる装置です。
従来は加工ごとに作業員が手動で工具を交換していましたが、ATCにより段取り替えの時間を大幅に削減し、生産性が飛躍的に向上しました。
京都機械商事では、ATC付きの各種マシニングセンタを用いた多品種少量生産にも柔軟に対応しております。
(プチコラム)ステンレスを加工する際の冷却に注意!
ステンレスは熱伝導率が低いため、切削時に発生する熱が工具先端に集中しやすい性質があります。
特にチップが小さい工具では熱がこもりやすく、水溶性切削油による急冷で刃先が欠けるリスクがあります。
対策としては、エアブローや不水溶性切削油の使用が効果的です。
ステンレス加工時は、冷却方法を適切に選ぶことが重要です。
3.NCフライスとマシニングセンタの違い
NCフライスも数値制御によって切削加工を行いますが、大きな違いはATCの有無です。
ATCを備えていないものを「NCフライス」、搭載しているものを「マシニングセンタ」と呼び分けます。
また、旋盤加工とフライス加工を組み合わせた機械は「ターニングセンタ」と呼ばれ、複合加工が可能になります。
4.マシニングセンタの種類と特徴
立形マシニングセンタ(VMC)
主軸が垂直方向にあり、上から材料を削る構造です。
省スペースで導入しやすく、多品種少量生産に適しています。
ただし、切り屑の排出が難しいため、加工環境によっては工具寿命に注意が必要です。
横形マシニングセンタ(HMC)
主軸が水平方向にあり、横からの切削が可能。
切り屑の自然落下によって排出性が良好です。
長時間の自動運転が可能なパレットチェンジャーと組み合わせて、量産に最適です。
門形マシニングセンタ
大型ワークの加工に特化した構造で、テーブル幅や奥行きが広く、大型部品・重量物の加工に適しています。
5軸マシニングセンタ
XYZの3軸に加えて、2つの回転軸を持ち、複雑形状の一体加工が可能になります。
1回のセッティングで多面加工を行えるため、精度の高い加工が求められる航空部品や医療機器にも使用されます。
5.マシニング加工の流れ
ステップ1:NCプログラム作成・転送
図面データを基に、加工手順・工具の移動・回転数などを含むNCプログラムを作成し、マシンへ転送します。
ステップ2:材料セット
加工材料をチャックやバイスにセットし、XYZ軸の基準出しや工具計測を行います。
ステップ3:加工実行
荒加工 → 中仕上げ → 仕上げの順に加工を進めます。切削油を適宜噴射し、熱の発生と切り屑をコントロールします。
京都機械商事では、材料の準備から加工、後処理、品質検査まで一貫対応いたします。
6.まとめ
マシニングセンタは、多工程を自動化し高精度に仕上げることが可能な非常に優れた工作機械です。
その一方で、設備投資や操作ノウハウが求められるため、加工内容に応じた選定と運用が求められます。
京都機械商事では、鉄・アルミ・ステンレスなど多様な材料へのマシニング加工に対応可能です。
1点モノから小ロット、量産対応まで柔軟に対応し、品質管理体制も万全です。
マシニング加工でお困りなら、京都機械商事にご相談ください!
-
部品1個から対応
-
多品種小ロットもOK
-
材料手配~表面処理~検査までワンストップ対応
-
お見積り無料・スピード対応
マシニング加工のご依頼は京都機械商事へ!
確かな技術と対応力で、最適な加工をご提案いたします。
まずは一度ご相談ください。